子供を子供にしているのは?

もう6月下旬。用事で須磨に行き、海岸を見ると、
海の家の建設が着々と進んでいます
青い海を眺めるだけで、なにか心がうきうきしてきますね

さて本日は、先日、「成人20才以上から18才以上へ」 の
ニュースを聞きながら、考えたことをお伝えします。

ニュース映像に登場した高校生が、「急に大人と言われ
ても…」とコメントしていました
それを聞いて、確かにそうだろうな、と思ったのですが、
同時に、「私のこの感想、感覚は何だろうか?」とも
感じました

もう1年以上前のことですが、ドイツの大学に在学中の娘の
縁で、子供の頃からドイツで育った日本人の高校3年生の方と
話したことがあります

彼女は日本の大学に進学したいと、親戚を頼り、高3の途中
から日本の高校に転入しました。話したのは大学入学を
控えた2月ごろだったでしょうか

「転校後、周りの高校生たちと接してどう感じましたか?」
という私の質問に、彼女は「みんな可愛い…」と答えました
行間を補足すると、「みんな(幼くて)可愛い…」でしょうか

ドイツで生まれ育った彼女は、当時18才でももう“大人”
ドイツ の学友たちと比較した素直な感想のように聞こえました
もちろん、日本の高校生を下に見るような意図ではありません

ドイツの国情や政治との距離感に関心があった私は、質問を
いくつかしました。メルケル首相について、政治への信頼感…
彼女は落ち着いた表情で、自身の意見を語ってくれました

それを思い出しながら、以前、授業見学やインタビューをさせて
いただいた、ある中学の社会の先生の言葉を思い出しました
「中学生は、大人が思っているほど子供ではない。何でもできる」

その先生は、授業でディスカションを多く取り入れる、いわゆる
探究的な活動を授業に組み込み、自分たちで思考し、活動し、
アウトプットすることを重視しておられました

中学生で何でもできるのであれば、高校生はもっとやれるはず
それなのに、「みんな可愛い…」のは、なぜでしょうか

国連で長年活躍された伊勢桃代さんの講演録を拝見した中に、
「小学校から子供たちが議論し、成長する教育を」という
お話がありました

どうやら私自身も、「子供を子供のままにしている」大人の
一人のようです
遅ればせながら、これから日本が力を入れていく新しい教育の
一翼を、担っていこうと思います
中学生も高校生も、何でもできる!