清掃の精神

もう12月も後半
今年も残り2週間です

頑丈さが取り柄の私が、なぜかこの冬は
既に2回も風邪をひいてしまい、
体調管理の大切さを痛感しています

さて今回は、学校の「清掃」について考えたことを
お伝えします

数日前の新聞記事で、中教審の特別部会が発表した、
教員の負担軽減策に関する中間まとめ案を読みました

最近注目を集める学校の働き方改革の一環として、
業務の分類、整理を行い、外部人材等を効果的に活用して
教員の負担軽減、本業集中を進める意図です

少しご紹介すると、以下の3つの分類を例示しています

▪️学校以外が担うべき業務
登下校対応、放課後や夜間の見回り…

▪️学校の業務だが、必ずしも教員が担う必要なし
調査や統計への回答、休み時間対応、校内清掃…

▪️教員の業務だが、負担軽減可能
給食時対応、授業準備、学習評価…

私自身、各校の管理職の先生方のとお話しさせて
いただく際、同様の取り組みをお奨めしていますし、
何とかお役に立ちたいと考えています

しかし、「清掃は、必ずしも教員が担う必要なし」
とする認識には、失望しました

学校の清掃は、駅、空港、ビルなど他の施設の清掃とは違います
後者は民間事業者等が業務として発注を受け、
契約に従ってサービスを提供するもの
学校の清掃は、「教育活動」そのものです

教室をはじめ、自らの学びの場が清潔、快適であり続ける
ように心を込めて清掃するのは当然ですが、
そもそも「なぜ清掃するのか?」を考えるところから始まり、
実践しながら本質に気づく。
施設を磨いているのではなく、自身を磨いていることに

清掃は、早朝から夕刻まで子供を預かり全人教育を行う
学校にしかできない、最も重要な教育活動の一環ではないでしょうか

ただ同時に残念に思うのは、お伺いした学校の一部に、
この清掃の精神が感じられない学校があることです

もし在校生の保護者等から、「もっと清掃をしっかり…」
といった声が聞かれたら要注意

この指摘は、生徒(=我が子)の意識の低さとして発言者に
還るのは自明ですが、同時に教職員側の精神性と指導力不足
シグナルです

もちろん、校舎の築年数がどれだけ経過していようとも、
足を踏み入れただけで清々しさが伝わってくる、
清掃の精神に満ちた多くの学校には、いつも感銘を受けます

さぁ、もうすぐ年末
今年は大掃除に励み、新年に向けて少しでも自分磨きを
しなければ…
皆様、どうぞ良い年をお迎えください