学校の新陳代謝を考える

新年、明けましておめでとうございます。

青天に恵まれた気持ちの良い年明けを迎えることができ、
今年も充実の1年にしようという意欲がわきます。
皆様はいかがでしょうか。

年末年始の報道番組やニュースではアベノミクス
成長戦略が最大関心事。私が、
ある新聞記事の「新陳代謝」という主題を見て感じたことです。

産業界においては、新しい産業や企業が古いものにとって代わる
「新陳代謝」が不可欠。
潜在成長率は、新陳代謝なくして高まらない。

新陳代謝を高める王道は、新規参入を促し、衰退部門から
成長部門へとヒト、モノ、カネを移す規制改革だ。
これが、この記事の主張の軸です。

学校(特に私立学校)に置き換えて考えてみます。

学校の場合、この「新しいものが古いものにとって代わる」
退出(交代)がほぼ想定されていない点が、産業界との大きな違いです。
そのため少子化の環境では、新規参入は極めて限定的です。

生徒確保に苦戦する学校にも、ある程度の在校生がおり、
そこへの配慮も必要。民間企業と異なり、公的な助成もあり、
苦しい経営状態のまま温存されることになります。

私の意見は、「学校にも新陳代謝が必要」です。

この課題山積の時代に対峙し、世界を知り、日本を牽引できる
気概に溢れた人材を育てる21世紀型教育を推進する学校が
どんどん増えてほしいと思います。

30年も前に私自身が受けた教育とは段違いの、現在、そして
近未来の教育ニーズに応える魅力的な新設校はもちろん歓迎です。

一方で、既存の学校が教師と教育内容の全面リニューアルに挑み、
自ら「新陳代謝」する方法もあると思います。要は、器が
新しいかどうかではなく、教育の中身と効果の新陳代謝です。

そのためには、まず下記の取り組みが大事ではないでしょうか。

①教育ニーズの変化を直視し、自校の時代観・教育観を確立する
②現状に固執せず、外部資源(知見・方法・人材…)を取り入れる
③教師全員が先に成長し、「21世紀の課題解決に必要な力」の
 体現者となる ⇒授業ほかすべての教育活動で実践し、求める

この一助となる活動に注力する1年にしたいと思います。
本年もよろしくお願いします。