真価の伝わる学校説明会へ 〜3つの質問〜

8月、夏真っ盛り。そして夏休みもど真ん中です。

夏休みに入ってからも、連日、学校訪問を続けています。
各校を訪問して驚くのは、夏休みの使い方が本当に様々なこと。

キャンプで離島へ。海外研修へ。ボランティア活動へ。という学校もあれば、
連日講習、自主学習、高3は休み返上で通常授業。という学校も。
先生方の勤務状況も様々とお見受けします。これも私学らしさの一面でしょうか。

さて、本日は「人創り問答」らしく、3つの質問について
考えていただければと思います。
いずれも、私自身が関心を持っている教育成果の可視化に関わるものです。


①この部分の教育は他校に負けない。自校の教育の強みは何か?
 それが“強み”と言える根拠とあわせて答えてください。

②生徒の人間力は伸びていますか? (もちろん、YESですね)
 伸びていることが第3者にわかる根拠を示してください。

③教師陣の力量は、年々高まっていますか?(もちろん、YESですね)
 高まっていることが第3者にわかる根拠を示してください。


学校案内などを拝見していると、「知・徳・体を総合的に伸ばす教育方針」を
掲げている学校が本当に多いと感じます。
もちろん私自身、その推奨派です。

一方で、教育成果についての説明は、大学進学実績(特に難関大中心)だけが
具体的に記され、その他の教育成果はほとんど読み取れないものが
少なくありません。

また、大学進学実績は確かに「知」の一部等を反映していると思います。
しかし、その合格した生徒の「徳」や「体」、現時点の大学進学実績だけでは測れない
思考力・対話力・創造力・想像力・発信力などの到達度も示されなければ、
“総合的に伸ばした”かどうかわかりません。
方針が貫かれているかどうかを、何によって見極めればいいのでしょうか。

特に、学校案内に写真入りで登場する模範生徒(卒業生)だけでなく、
普通の生徒の“総合的な伸び”を明確に示すこと。
秋から本格化する学校説明会で、ぜひ発信していただきたい点です。

学校の真価は、入学した生徒を6年間、あるいは3年間でどれだけ伸ばしたか。
100→120 ではなく、50→100 にした学校の方が価値がある。
私はそう思います。難関大の合格実績だけでは、それは伝わりません。

また、それを実現する原動力は、各校の先生方の力量次第です。
このような努力・方法で、ここまで力量を高め、そのすべてを
生徒のために注いでいると、堂々とお伝えください。

真価の伝わる学校説明会を拝見できること、心待ちにしております。