「難関大合格至上主義」、もうそんな時代ではない

コアネットの嘉村です。
以前から疑問を感じており、最近特に気になっていること
について書きます。「難関大合格至上主義」です。

学校説明会で、また訪問した学校でお話を伺っていると、
未だに「特進コースの生徒はクラブ加入禁止」といった
ことを続けている学校があるようです。

あたりまえですが、「難関大入学」は「社会で通用する人材となる」
ことを保証しません。実際に東大や京大を出ても就職できない人がいます。
企業は大学歴だけで採用するのではなく、人物全体をみて決めるのですから、
人材としての魅力、成長可能性を感じなければ採りません。

一方、多くの学校の学校案内に登場する卒業生は、「高3までクラブや学校行事
などに打ち込み、引退後は切り換えて勉強に集中し、入試直前まで学力を急伸して
難関大学に合格」したような、文武両道型の人物です。

おそらく、こういう人は大学でも勉強ばかりでなく、クラブ活動や留学、
ボランティア、アルバイトなど幅広く経験を積み、幅を広げ、志を立て、
グローバル人材候補を採りたい企業からすぐに内定が出るのではないでしょうか。

難関大学をめざして勉強に励むこと自体は奨励されていいことです。しかし、
大学はあくまで通過点。大学は通過したけど社会では通用しない、では
困ります。「失うもの」が大きすぎては割りにあいません。

公立、私立を問わず、いかなる中学、高等学校も本人の成長可能性を
狭める(阻害する)ような偏った教育を行うべきではない。強く、
思います。「難関大合格至上主義」、もうそんな時代ではありません。

多くの学校が掲げておられる「知、徳、体」を総合的に鍛える教育に
信念をもって取り組んでいただきたいと願っています。