「輝く学生」の創り方

コアネット嘉村です。
先日、山形県庄内のある大学に伺って感じたことです。
その大学は学部・学科のユニークさがまず目を引きます。しかし、お話を伺っていると教育活動、特に学生が主体的に取り組むフィールドワークや各種のプロジェクト活動、演習が多彩であること。地域密着・巻き込み型の展開ができていることに感心しました。

社会企業家講座などいくつかは私自身も関心があるテーマで、もしこの大学が近くにあったら受講生として参加したい、と思うプログラムもありました。
学生の意欲、向上心を高めることが多くの大学で課題となっているようですが、その鍵は、いかに学生たちを「本気にさせるか」。つまり進んで「のめり込む活動」を増やせるかどうかにあると思います。

以前(20年前)との違いは、それを教職員側から仕掛ける必要がある点。学生側が「勝手に見つけて、のめり込む」ことを期待して待つだけでは、すまなくなっているようです。
そういう意味では、この大学の活動は独自性があり、魅力にあふれています。

最近、大学支援に注力していることもあり、各地の大学に伺う機会があります。お悩み事の多くは「募集(学生の量・質)」と「モチベーション」。この両者には相関があるようです。募集に苦戦して定員確保を最優先すると、結果として目的意識や向学心・向上心の乏しい学生が増え、「中退予備軍」を多く抱えることになります。

地域性もあり、この大学でも募集は容易ではないとのお話でしたが、教職員の姿勢、取り組み、教育内容や施策の実態がしっかり伝われば、第一志望の学生を集める魅力があると感じました。多くの「のめり込む」活動があり、既にのめり込み中の先輩、教職員がいるからです。

学生支援に手間とエネルギーをかけ、苦心しておられる大学は少なくないと思います。「支援」は必要だと思いますが、それが活きるのは学生「主体」の体制・活動があることが前提です。“主体性を創る仕掛け”に教職員一体で取り組んでいただきたいと思います。