事務部門の人事異動

コアネットの嘉村です。
本日は学校の事務部門の人事異動について感じたことを書きます。

ある学校法人の人事課の方から教員研修の企画について相談をいただきました。小学校・中高二校・大学の一貫教育体制を持つ伝統校です。同じ法人の設置校でありながら以前は学校間の交流はほとんどなかったそうですが、近年、中高二校の合同採用、合同研修はじめ教員の人事異動を開始したそうです。今回のご相談も二校の合同研修の企画です。

また同時に事務部門についても、大学・中高二校の事務部門等での人事交流をはじめられたそうです。お会いした人事課の方も中高の事務部門を経験され、「驚くことが多かったが、いい経験だった」お話されていました。相互理解やノウハウ交流が進み、改善視点が生まれるなど一定の効果を感じられたようです。

人事異動の効果は一般に、組織の活性化、成長促進(成長機会)、関係構築などが指摘されます。個人視点では変化への抵抗感をもつケースもあると思いますが、組織視点に立てば大きな効果が期待できる施策です。

私自身もかねてから各校にお奨めしてきましたが、特に小規模の法人ではハードルも高く、実施したくても難しい学校が多そうだと感じてきました。しかし、この話を伺いながら、事務部門の人事異動はライセンスの制約がある教員より容易であり、管理・事務機能が全体で連携し、教員を含めた協働が進む効果は大きいのではないかと改めて思いました。

いつも思いますが、先生方にはもう少し教師としての本来業務である授業や生活・進路指導等に集中できる環境が必要ではないでしょうか。そのために、事務スタッフの方との役割分担を再考し、連携を促進して負荷軽減と機能強化を両立する道が探れないものかと思います。それが可能な経営資源を持つ法人の経営層・管理職の方々、ぜひ意志をもって検討なさってはいかがでしょうか。

(この記事は2012/2/16に書かれました)