生徒に多様な活動を促す入試の実現へ

12月に入りました
関西担当になってからは毎年、近所で神戸ルミナリエ
始まると、今年も残りわずかと実感します

関西は、年が明ければすぐに中学入試
同時期にセンター入試

将来の日本全体の人創りにも大きな影響をもつであろう
大学入試改革の動向が、改めて気になります

時々出る新聞記事などを読むと、
記述式問題をどうするか、といった一部分の方法論ばかり
本来めざしていた姿が希薄化していないか、心配です

モデルといわれた米国有力大学のAO型入試

共通テストSATの得点が一定水準を超えていれば、
高校時代の成績や課外活動の実績、志望動機の小論文、
面接で、多面的に手間をかけて選考・選抜する入試

その本質は、個々の生徒の高校3年間の学習、活動全体を
対象として、当該大学に、さらには社会への貢献が
期待できる人物かどうかを総合的に評価する点にあります

MITのような最有力大学の場合、専門の入試担当職員が
半年かけて出願書類を読み込み、吟味し、議論を重ね、
合否を決めるそうです

同じようなタイプの優等生を集めるだけなら、そこまで
手間をかける必要はないかも知れませんが、
様々な経験、才能を持った多様な人材を集めるための投資です

本来めざした姿を実現するには何が必要でしょうか

大学サイドでは新たな共通テストの確立、選抜方法の設計、
求める学生像を認識し、選考スキルを身につけた入試担当職員
の確保も必要でしょう

でも一番大切なのは、高校3年間(中高6年間)の学習、
様々な刺激的な体験、学校外の方々との接点や交流、共創経験
の蓄積を促す中高教育活動の充実です

どの国にも負けない探究心、学習意欲、そして志をもった
熱い大学生を創る、中高教育の真価が問われる時代の到来です
皆さん、ウォーミングアップはもう済んでいますか?